SKILL UP SEMINAR

スキル不足を解消する
AIビジネス活用講座
AIへの頼み方が変わる90分

プロンプトの上手い下手の話は、今日はしません。「思ったのと違う答えが返ってくる」の原因を1つに絞って、その場で手を動かし、自分専用の1枚を作って持ち帰る回です。

TIME90分(アーカイブあり)
FORオンライン秘書・個人事業の方
TAKEAWAYAIへの引き継ぎ書 1枚
LEVELAIを触ったことがある方
CHAPTER01

つかみいま、皆さんに起きていること

この90分の要点

  1. AIの答えがズレるのは、頼み方が下手だからではありません。自分が何を欲しいのか、まだ言葉になっていないから起きています。
  2. 直し方はひとつだけ。形容詞を、材料に置き換える——「丁寧に」ではなく「相手・場面・ゴール・自分の言い回し」を渡します。
  3. 全部を頑張る必要はありません。力を入れる場所と、抜く場所を分けるのが、上手い人がやっていることです。
左は「丁寧に」「誠意」という形容詞だけを渡してAIが平均的な文章を返す様子。右は相手・場面・ゴール・言い回しの4枚のカードを渡して、納得できる文章が返ってくる様子。
この90分でやることを1枚にすると、これだけです。左から右へ移動するための道具を、順番にお渡しします。

事前アンケートには13名の方がお答えくださいました。全員がAIを使ったことのある方で、詰まっているところが見事に重なっています。

13事前アンケートの回答者数
100%AIを使った経験がある
4詰まりの声は、ほぼこの4つに集約
皆さんの声実際に起きていること
どう頼めばいいか分からない頼み方の作法ではなく、渡す材料が決まっていない
ありきたりな答えになる足りない部分を、AIが世の中の平均値で埋めている
自分っぽくない文章になる自分の言い回しを一度も渡していない
合っているか不安AIが間違うからではなく、自分の中に合格の条件がない
毎回イチから説明していて疲れる1回書いた説明を置いておく場所を持っていない
思ったのと違う答えが出る自分の伝えたいことが、AIが受け取れる言葉になっていない
今日いちばん持って帰っていただきたいのは、いちばん下の行です。
自分が伝えたいこと=AIが分かる言葉、とは限りません。AIはあなたの事情を知りませんし、比べるお手本も持っていません。そして自分の言葉は、自分で思っているよりずっと抽象的です。だから「伝わる言葉に置き換える」という作業が、どうしても要ります。
CHAPTER02

体験同じ仕事を、2通りの頼み方で

まず、普段どおりの「ちゃんとした」頼み方でお願いしてみます。丁寧に書いているのに60点になる——この感覚を、その場で一緒に確認します。

BEFORE

形容詞だけを渡す

納期遅延のお詫びメールを書いてください。
相手は長年お付き合いのある取引先です。
丁寧に、でも堅すぎず、
誠意が伝わるようにお願いします。
  • 謝りすぎて、少し卑屈になる
  • 事情の説明がぼんやりしている
  • 締めが一般論で終わる
  • 自分の言い回しではない
AFTER

材料を4つ渡す

納期が遅れたお詫びメールを書いてください。
- 相手: 3年お付き合いのあるA社の田中さま。
  細かい進行報告を好む方
- 場面: 印刷データの最終確認に不備があり、
  納品が3営業日遅れる
- ゴール: 怒らせないことより
  「正直に共有してくれる人」と思ってもらう
- 私の言い回し: 「お待たせしてしまいごめんなさい」
  「正直にお伝えすると」
  • 自分が書いた下書きに近づく
  • 直す量が、はっきり減る
渡す材料は、この4つだけです。 相手(誰に/どんな人か)・場面(何が起きたか、前後の経緯)・ゴール(読んだ相手にどうなってほしいか)・自分の言い回し(自分ならこう言う、の実例2〜3行)。今日はこの4つで最後まで通します。新しい用語はこれ以上増やしません。

渡す材料を変えると、返ってくる量そのものも変わります。次の数字は、同じAIに指示書だけを差し替えて同じ仕事を頼んだときの実測です(LP制作での実験ですが、資料づくりでも起きることは同じです)。

4.5文章量 714字 → 3,207字
復活材料不足で消えていたセクション

AIは材料が足りないと、書けない部分を黙って削るか、世の中の平均値で埋めます。腕は同じで、変えたのは材料だけです。

CHAPTER03

種明かしAIは、優秀だけど何も知らない新人

左は引き継ぎ書が空のまま仕事を始めて平均的な成果になる様子。右は引き継ぎ書を持って、自分らしい成果が出る様子。
引き継ぎ書のない新人は、足りない部分を「世の中の平均値」で埋めます。ありきたりなのは、AIのせいではありません。

この見立てが分かると、3つのことが同時にほどけます

  1. 「ありきたり」の正体——引き継ぎ書がないので、平均値で埋めるしかない状態でした。
  2. 「うまく説明できない」の正体——AIに説明できないことは、自分もまだ言葉にできていないことです。頼む工程は、頭の中を外に出す工程でもあります。
  3. 「不安」の正体——AIが間違うからではなく、自分の中に合格の条件がまだないからです。
どう頼めばいいか分からないときは、そのまま言って大丈夫です。
うまい聞き方を覚えてから使い始める必要はありません。「分からない」ということ自体を渡せば進みます。
私はいま「〇〇をしたい」と考えているのですが、
あなたにどう指示を出せばいいか分かりません。
一緒に整理してもらえますか。
CHAPTER04

今日いちばんのお持ち帰り力の入れどころの地図

左はAIに任せること(たたき台づくり・調べもの・定石を出す)。右は自分が力を入れること(材料の言語化・合格の条件・最終判断)。
「全部頑張る」から「渡すところだけ頑張る」へ。AI活用が上手い人は、プロンプトが上手いのではなく、この緩急の見極めが上手い人です。
渡す(AIは知らない)引き出す(AIが得意)
あなたとクライアントの固有の情報
好み・これまでの経緯・NG・言い回し
業界の定石やフレーム
資料の型・ヒアリングの定番項目

「世の中の平均値」は、定石を引き出すときだけは味方になります。

CHAPTER05

実践調べる → 整理する → 資料にする

調べる・整理する・資料にする、の3工程が矢印でつながっている図。
この3工程を、皆さんに答えていただいた事前アンケートを題材に、1本つなげて実演します。質問の作り方から集計ページまで、実物をそのまま種明かしします。

渡すのは「範囲」と「出典」

調べものは、どこまで調べれば終わりかを先に決めてから頼みます。出典をつけてもらうと、「合っているか不安で全部調べ直す」が「出典だけ自分で確認する」に変わります。

クライアント(オンラインヨガ教室)への提案用に、
オンラインレッスンの予約システムを3つ比較して調べてください。
- 何が分かれば終わり: 月額費用/日本語対応/予約とZoom連携の有無
- 範囲: 日本で使えるもの・ここ1年以内の情報
- 必ず出典(公式サイトのURL)をつけてください
- 出したい形: 比較表
同じ「資料を作って」でも、相手が違えば正解が違います。
だから背景情報は、クライアントごとに分けて持っておきます。型を作る意識で仕事をすると、案件ごとに変わる「変数」が見えてきます。変数が見えると、ヒアリングで何を聞くべきかが先に分かるようになります。
CHAPTER06

当日の進み方90分の流れ

  • 0:00ごあいさつと、いま困っていることごあいさつチャットで一言いただきながら、今日の地図をお見せします
  • 0:10皆さんの回答から始めます解説事前アンケートの答え合わせ。詰まりの4つを1つの原因で説明します
  • 0:202通りの頼み方をその場でデモ同じ仕事を、形容詞だけ/材料4つ、の2回頼みます
  • 0:28小ワーク:自分のお題で4つ書くワーク5分。手が止まったところが、次の話の入口になります
  • 0:33種明かしと、力の入れどころ解説今日の要約1枚。以降はここに戻りながら進みます
  • 0:48調べる → 整理する → 資料にするデモ+ワーク事前アンケートを題材に、実物で1本通します
  • 1:04AIへの引き継ぎ書をつくるワーク10分。今日のお土産をその場で完成させます
  • 1:16最後に、実例と質疑ご案内AIがどう仕事につながったかを、順番の話としてお伝えします
途中で置いていかれたと感じたら、チャットに「??」だけでも投げてください。すぐ戻ります。アーカイブでご覧の方は、ワークのところで一時停止していただくのがおすすめです。
CHAPTER07

ワーク・10分自分の「AIへの引き継ぎ書」を作ります

今日いちばん手を動かしていただくところです。1回書いておけば、次からはこれを貼るだけになります。「毎回イチから説明していて疲れる」が、ここで消えます。

AIへの引き継ぎ書書けたら、この1枚をコピーして使います
私の仕事
誰に・何を届けているか(3行)
例:オンライン秘書。美容サロン2社と士業1社の事務・SNS運用を代行
私の言い回し
自分らしい表現の実例。まず1つ書ければ十分です
合格の条件
この仕事で「OK」と言える条件を3つ
例:専門用語を使わない/結論が最初/読むのに1分かからない
よく使うお題
いちばん頻繁にAIに頼みたい仕事、ベスト3
これから仕事を頼みます。まず私のことを覚えてください。

【私の仕事】


【私の言い回し】


【合格の条件】
1.
2.
3.

【よく使うお題】
1.
2.
3.

この内容をふまえて答えてください。
お使いのプラン作った1枚の置き場所
無料プランGoogleドキュメントなどに保存して、毎回コピーして貼ります
有料プランプロジェクト機能やメモリに置いておくと、毎回貼らなくてよくなります
その先自分専用AI(GPTs)という世界もあります。今日はご紹介だけ
仕上げ:最初のお題を、もう一度。
冒頭で「そのままでは送れなかった」お詫びメールに、いま作った引き継ぎ書を貼って、もう一度頼みます。
CHAPTER08

正直なところ気をつけていただきたいこと

やること無料でできる範囲
何を聞くかを設計する無料でできます
アンケートフォームを作る無料でできます(Googleフォーム)
集まった回答を分析する無料でできます
資料のファイルとして書き出すここから先は、有料の道具や別のソフトが要ります
最終判断は、いつも自分の側に残ります。
AIが出した数字・日付・固有名詞は、送る前に必ずご自身の目で確認してください。出典をつけてもらうのは、この確認を短くするためです。
また、クライアントの個人情報や、まだ公開されていない情報の扱いは、ご契約や社内のルールを優先してください。
CHAPTER09

最後にAIは、増幅装置です

中心に立つ人からやわらかい波紋が広がり、周囲のさまざまな人へ届いていく図。下に「届く人が増える」の文字。
できることが増えるというより、届く人が増える——という感覚に近いです。

仕事は、人の困りごとを解決する手段です。ということは、出会える人の範囲は、自分が扱える「困りごとの種類」で決まります。AIの話は、そこがとても広いのだと思います。業種も立場も関係なく、みんなが困っているからです。

ただし、増幅装置は増幅するものがないと何も起きません。順番はこうなります。

おすすめしたい順番

  1. 自分がもう持っているものを、棚卸しする——これまでの仕事で身についたこと、よく頼まれること、褒められたこと。
  2. その中の得意を、人に渡せる形まで磨く——「渡せる形になっている」が合格ラインです。
  3. AIは、それを届けるための増幅装置として使う——AIが目的ではなく、間口として。

これからは、自分の経験を言葉にしておくことが効いてきます。

  1. AIと掛け合わせても、世界のどこにもない材料は、あなたの中にしかありません。
  2. 今日つくった1枚は、その言葉にしておく作業の、いちばん小さな第一歩です。
  3. うまく頼めるようになることより、自分が何を欲しいのか分かるようになることのほうが、ずっと長く効きます。
CHAPTER10

補足出典と、資料の扱いについて

  • 本資料の数字(文章量4.5倍・アンケート回答13名)は、講師自身の実測値です。効果を保証するものではありません。
  • 講座内でご紹介する制作事例は、掲載の承諾をいただいたもののみ扱います。
  • AIサービスの機能・プラン内容は変更されることがあります。当日は、その時点の画面でご確認ください。
  • 本資料はご参加の皆さま向けです。検索エンジンには載せていません(noindex)。