AIへの頼み方が
変わる90分
指示文の上手い下手の話は、今日はしません。
開場〜挨拶30秒。 「今日は聞くだけじゃなく、手を動かして1枚持ち帰る会です」と最初に予告する。指示文の上手い下手の話は、今日はしません。
開場〜挨拶30秒。 「今日は聞くだけじゃなく、手を動かして1枚持ち帰る会です」と最初に予告する。ホテル → 秘書 → イメージコンサルタント → いまはAIで制作と支援の仕事をしています。
ずっと「言葉にならない要望を汲んで、形にする」仕事をしてきました。皆さんの半数と同じ、秘書出身です。
90秒厳守・実績自慢にしない。 経歴はここでは語らない——遍歴の話は13枚目、仕事のとり方は27枚目以降でまとめて話す。 ここは「誰が話すのか」を置くだけ。数字1つでOKです。差し支えなければ、お仕事も一言どうぞ。
アイスブレイク2分。飛んできた回答を2〜3個は声に出して拾う(「毎日相棒の方、けっこういますね!」)。 アーカイブで見る方には「一時停止して思い浮かべてみてください」と一声。 ここでチャットを一度使ってもらうと、以後の反応が出やすくなる。皆さんがもう持っている技術の、「向け直し」です。
ここは短く言い切って次へ。 全員がAI経験者なので、基礎説明を飛ばす理由もここで一言:「皆さん経験者なので、入門の話はしません」。| 皆さんの声 | 実際に起きていること |
|---|---|
| どう頼めばいいか分からない | 頼み方の作法ではなく、渡す材料が決まっていない |
| ありきたりな答えになる | 足りない部分を、AIが世の中の平均値で埋めている |
| 自分っぽくない文章になる | 自分の言い回しを一度も渡していない |
| 合っているか不安 | AIが間違うからではなく、自分の中に合格の条件がない |
| 毎回イチから説明して疲れる | 1回書いた説明を置いておく場所を持っていない |
| 思ったのと違う答えが出る | 自分の伝えたいことが、AIが受け取れる言葉になっていない |
THE ONE THING
自分の伝えたいことが、
AIが受け取れる言葉に
なっていない
だから、失礼なくらい機械的に、分けて渡してちょうどいい。
これは ChatGPT でも Claude でも Gemini でも同じです。どのAIにも効きます。
EQは基本的に低い、と言い切ってしまってよい。 「察してくれ」が通じないのは、性能が低いからではなく、そういう道具だから。 ここを納得してもらえると、以降の話が全部つながる。物事をブロックに分ける。箱に入れる。
それを1つずつ渡す。
この後ずっと、これしかやりません。新しい用語は増えません。
今日の肝を、体験に入る前に先に言ってしまう。 「このあと実際にやってみますが、やることはこれだけです」 ——先に名前を与えておくと、体験が「テクニックの紹介」ではなく「肝の実例」として届く。
納期遅延のお詫びメールを書いてください。 相手は長年お付き合いのある取引先です。 丁寧に、でも堅すぎず、 誠意が伝わるようにお願いします。
形容詞は、受け取る人によって中身が変わります。
だから 材料 に置き換えます。
納期が遅れたお詫びメールを書いてください。 - 相手: 3年お付き合いのあるA社の田中さま。細かい進行報告を好む方 - 場面: 印刷データの最終確認に不備があり、納品が3営業日遅れる - ゴール: 怒らせないことより「正直に共有してくれる人」と思ってもらう - 私の言い回し: 「お待たせしてしまいごめんなさい」「正直にお伝えすると」
| 記入例|クライアントへの進捗報告メール | |
|---|---|
| 相手 | 週1で定例をしている個人事業主の方。細かい経緯より、結論を先に知りたいタイプ |
| 場面 | 依頼されたSNS投稿5本のうち、1本が素材待ちで未着手 |
| ゴール | 遅れを責められないことより「状況が見えていて安心」と思ってもらう |
| 私の言い回し | 「先に結論からお伝えします」「1点だけご相談です」 |
お題は何でも大丈夫です。手が止まったところが、次の話の入口になります。
5分。まず記入例を1回読み上げてから始める(見本があると手が動く)。 「お題は何でもいいです。今週いちばん面倒だったメールを思い出してください」 止まっている人が多いことを全体に共有して安心させる。「書けない項目があって普通です。そこが今日の本題です」 アーカイブの方向けに「一時停止してどうぞ」。
分けて渡せるようになると、AIの側からも 「ここのニュアンスを確認したい」「ここが分からない」 と聞き返してもらえるようになります。

迷ったら、右側かどうかで考えます。右側は、渡せません。
読み上げるのは右側だけ。「左は任せていいところ、右は皆さんにしか決められないところです」 「これでOK」を決めるのは誰か——ここをいちばん強く。 「世の中の平均値」は、前半では敵でしたが、定石を引き出すときだけは味方になります、と一言添える。
先に 「どこまで調べたら終わりか」 を決めます。
出典をつけさせると、「不安で全部調べ直す」 が 「出典だけ確認する」 に変わります。
次のテーマについて調べてください。 - 範囲: ◯◯業界の、2024年以降の事例だけ - 形式: 表(項目 / 内容 / 出典URL) - 件数: 5件まで - 分からない項目は空欄にして、推測で埋めないでください
同じ材料でも、軸を変えると見え方が変わります。
さっきの表を、次の軸で分け直してください。 - 軸: 「すぐ試せる / 準備が要る」 - 各グループに、見出しを1行つけてください - どこにも入らないものは「該当なし」としてください
見た目のルール(トンマナ)も、言葉で渡せます。
| お使いのプラン | できること |
|---|---|
| 無料プラン | 構成・見出し・本文を作るところまで |
| 有料プラン | 資料ファイルとして書き出せます(スライド・文書) |
| 誰に出すか | 何が変わるか |
|---|---|
| 経営者・クライアント本人 | 結論が先。1枚に収める。数字の根拠を1行だけ |
| 社内・チーム | 手順が主役。用語はその現場の言い方に合わせる |
| はじめての方・お客さま | 前提の説明から。専門用語には注釈をつける |
1回書けば、次からは貼るだけ。
一発で希望が通るようにAIを育てていく 道具です。
| 私の仕事 | 誰に・何を届けているか(3行) |
|---|---|
| 私の言い回し | 思いつかなくて当然です。下の指示文で、AIに見つけてもらいます |
| 合格の条件 | 「OK」と言える条件を3つ |
| よく使うお題 | いちばん頻繁にAIに頼みたい仕事、ベスト3 |
ふだん送っているメールやチャットを3〜4本そのまま貼って、こう頼みます。
次の文章は、私がふだん書いているものです。 この人の文章の特徴を、箇条書きで5つ挙げてください。 - よく使う言い回し - 一文の長さの癖 - 敬語の強さ、距離の取り方 推測が入るところは「推測」と書いてください。 (ここに自分の文章を3〜4本貼る)
| お使いのプラン | 作った1枚の置き場所 |
|---|---|
| 無料プラン | Googleドキュメントなどに保存して、毎回コピーして貼ります |
| 有料プラン | プロジェクト機能やメモリに置いておくと、毎回貼らなくてよくなります |
| その先 | 自分専用AI(GPTs)という世界もあります。今日はご紹介だけ |
冒頭のお詫びメールに、いま作った1枚を貼って頼み直してみてください。
冒頭の問いに終わりが戻る。ここで拍手が起きる設計。 時間がなければ「帰ってから、いちばん最初にこれを試してください」に切り替える。| やること | 無料でできる範囲 |
|---|---|
| 何を聞くかを設計する | 無料でできます |
| アンケートフォームを作る | 無料でできます(Googleフォーム) |
| 集まった回答を分析する | 無料でできます |
| 資料のファイルとして書き出す | ここから先は、有料の道具や別のソフトが要ります |
ここまでが「AIとどう付き合うか」。
残りの時間は、それをやると自分に何が起きるかの話をします。
今日いちばんお伝えしたいのは、この先です。
ここで一度、明確に切る。 「ここまでが道具の話でした。ここからは、道具を使うと自分に何が起きるかの話です」 ——AIの操作を期待して来た人にも、ここで頭を切り替えてもらう。今日の主役は、AIの操作ではなくこの筋肉です。
ここがクライアントワークに効く。 自分と他人の思考の違いが見えるようになると、ヒアリングで何を聞くべきかが先に分かる。 AIを使うと勝手にメタ認知が進む、という順番で話す。個人差があります。ただ「書き出すと落ち着く」の裏づけとして。
1分。研究の細部には踏み込まない。 「モヤモヤをAIに書き出すと整理されるのは、気のせいじゃないらしいです」くらいの温度で。面接まで行けば通るはずだった人が、書類で落ちる。
2分。ここは資料を読まず、自分の言葉で。 話す順番: ① 家庭に入ったら「自分に価値がなくなった」感じがした。でも実際は「今できないだけ」 ② 面接は得意で、行けば通るタイプだった。なのに書類で落ちる ③ 主婦のパートに社会が求めるものは、そんなに高くない——ミスマッチ ④ 秘書のときも、会社のためになろうとする部分ほど煙たがられた ⑤ 母親になっただけでカテゴライズされるのが、悔しかった。怒りに近かった 「認めてほしい」ではない。「頑張ってきたことが、どうして発揮できないの? 発揮させてくれる場所を探している」——この言い方で。 ※皆さんも同じでは、と決めつけない。「〜な方も、いらっしゃるのではないかと思っています」発揮する場所が、まだ見つかっていないだけです。
AIと掛け合わせても、世界のどこにもない材料は、あなたの中にしかありません。今日つくった1枚は、それを言葉にしておく作業の、いちばん小さな第一歩です。
1分。6枚目「もう持っている技術の向け直し」をここで回収する。 「あれは慰めではなくて、私自身がそうだった、という話です」 イメコン→AIの接続を、実例として1つだけ話す(深掘りしない)。 最後の1行は静かに、ゆっくり。うまく頼めるようになることより「自分が何を欲しいのかが分かるようになること」のほうが、ずっと長く効く。
AIの腕で勝っているわけではありません。入り口にして、奥を見てもらえたということです。
ここは「私の売り方の紹介」にしない。 皆さんが同じことをできる、という話として置く。この順番で、セールスと呼べることは一度もしていません。今日のこの講座も、納品したLPを見た方が繋いでくださって生まれました。
2分。今日は何も売らない。告知・案内の類は、ここでも最後でも一切しない。 金額を口に出すかは当日判断——出さない場合は「聞けた情報の量で、提案できる範囲が変わりました」と言い換える。 共通しているのは全部「相手の話を先に聞いた」こと。クライアントの時間を生むところで止めず、時間ができた先で本当は何をしたかったのかまで一緒に行く。
増幅装置は、増幅するものがないと何も起きません。
ありがとうございました。
締めはこれだけ。→ 特典案内 → 質疑 → アンケート。 伝える行動は1つに絞る:「帰ったら、その1枚を貼って1回だけ試してみてください」